広島県内農業ニュース

温度管理徹底で高品質に 冷房貯蔵レモン/JA呉

2017.01.31
県内農業

 呉・長期貯蔵レモン選果②JA呉のJAくれ選果場で冷房貯蔵レモンの選果・袋詰めが始まり、作業のピークを迎えている。冷房貯蔵レモンは、国産レモンの周年供給を目標に取り組んでいる商品で、選果場の冷房施設を利用して出荷時期を通常より遅らせ、露地レモンの端境期にあたる5月下旬から7月にかけて出荷・販売する。

 果皮が緑色から鮮やかな黄色に変わる1月に収穫されたレモンは、色鮮やかな見た目に加え、貯蔵性の高さから長期の冷房貯蔵に適している。

 冷房貯蔵用として出荷されたレモンは、選果機を使わず選果作業員が手作業で階級を選別、ひとつひとつ鮮度保持袋で個装し、冷房施設で貯蔵する。また、果実品温の急激な変化はロスにつながるため、出荷作業や輸送、市場での管理、店舗での陳列はすべて冷房の状態で取扱いを行うコールドチェーンを徹底する。

 JAくれ選果場の今田隆司場長は「生産者が丁寧に収穫したレモンを高品質のまま、消費者に届けられるよう品質管理を徹底する。生産者の所得向上につながる商品の1アイテムとして取り組みを拡大していきたい」と意気込む。

 2008年産から取り組みが始まり今年で9年目となる冷房貯蔵レモンは、今年5トンの出荷を見込み、全量関西地区の市場へ出荷される予定。
(呉)