三原市大和町の中山間組合/地域全域の法面をセンチピードグラスで被覆

 広島中央・福田地区中山間地域振興組合広島県三原市大和町福田地区の中山間地域振興組合は、集落の全法面をセンチピードグラスで被覆する活動を、6月の吹き付け作業で完成させた。畦畔の外にも水路や道路などにも被覆。2011年から始め、吹き付けた面積は8年間で23万平方㍍になる。環境の保全とともに、草刈り作業の軽減などで持続可能な農業の実現に集落で取り組む。

 センチピードグラスは、高齢化で課題となっていた法面管理の対策として導入し、吹き付け機を購入。除草剤散布や吹き付けなどを共同作業で計画的に進める。グラウンドカバープランツ(地被植物)で雑草の繁殖を抑えることで、傾斜の大きい法面の作業の安全性と労力の軽減を図った。道路に面したのり面は行政の許可を得て被覆。県道・市道・農道やため池など集落全てを網羅したことで、農業生産の改善だけでなく、住民が暮らしやすい環境が整った。

 同組合は2000年、中山間地域等直接支払制度の活用を目的に発足。非農家を含む全戸で構成し、現在は62戸で、水稲面積は65㌶。交付金は個人分配せず、機械導入や資材代、作業労賃などの共同活動費として使う。当初は、マニアスプレッダーを導入して水田にたい肥を散布し、土壌を改良した。2007年からは鳥獣害対策に着手。集落の山際約12㌔をワイヤーメッシュで囲った。2017年からは、農地を電気柵で囲う作業を進めている。畦畔がセンチピードで被覆されているため、雑草が電線に触れて漏電する心配もないという。

 組合長の吉森峻二さん(83)は「住民の理解を得たことで集落がまとまり、活動が維持されている。今後も集落の実情に沿って展開していくことで、集落の環境を守っていきたい」と話す。(広島中央)

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