広島県内農業ニュース

集中豪雨の被害状況確認

2018.08.01
県内農業

南部・集中豪雨被害 中四国を襲った西日本集中豪雨での被害状況が少しずつわかり始めている。県産かんきつの老舗ブランド産地JA広島ゆたか管内では5日からの3日間で421㍉の降雨があり、JAが進めている調査では約80ケ所の園地で土砂崩れなどの被害があった。局所的には大きな被害を受けた園地があるものの管内栽培面積の1~2㌫程度で、生産量に影響するほどの規模には至っていないという。

 かんきつ農家の竹本英進さん(65)の園地では、80㌃の内、約400㎡が崩落し、自身が所有する5本と知人から借りうけている隣園の25本の木が集中豪雨後の7日に滑落した。公道に面した傾斜園地で、園地下部を支えるコンクリート製の擁壁が崩落したため、復旧するには行政の支援が不可欠だ。

 竹本さんは「全てを元通りにするには10年はかかる。関係機関と協力して復旧をめざしたい。今は残った園地の管理を進め、10月には元気にミカンやレモンを出荷したい」と話した。

 JA営農販売部の山根和貴部長は「引き続き管内の被害状況を調査し、一方で被害を受けた農家の支援を関係機関とともに進めたい」と話す。

 JAは二次災害への注意を喚起しながら、集中豪雨や降雨後に堆積して乾いた土砂による病害虫の発生防止も呼び掛けている。(南部)