広島県内農業ニュース

巻きしっかり 甘み上々/尾道市因島重井町の寒玉キャベツ収穫

2014.02.04
県内農業

 キャベツの産地、尾道市因島重井町で寒玉キャベツの出荷が順調に進んでいる。今年は定植後の9月に高温で生育が鈍り、約20日遅い出荷の最盛期になった。この時季の重井町産の寒玉キャベツは県内トップの生産量。葉はしっかりとした巻きと潮風を受けることで甘味が増した主力品種の「胡月」は、広島市内のお好み焼き店で人気が高い。

 同町内の25戸の生産者がJA尾道市因島キャベツ部会をつくり約10㌶で栽培。栽培を始めて40年以上になる部会の柏原義弘部会長(73)は、妻の洋子さん(69)と30㌃の畑で連日収穫作業に追われている。流通時に傷が付かないよう外葉を2、3枚残して株元から切り取る。柏原部会長は「今年は出遅れたが、玉太りが良く甘みも載って上々の出来。お好み焼きに最適」と話す。収穫したものは、その場で5階級の大きさに分け箱詰めし、同JA重井集出荷場に持ち込み検品後、広島市場や福山市場へ送り出す。

 出荷は2月下旬までがピークで、市場に春キャベツが出回る4月上旬まで続く。同JAの因島営農センターは約250㌧の出荷を見込む。

(おのみち)