広島県内農業ニュース

発祥の地から八朔スタート

2015.01.15
県内農業

 広島県発祥のカンキツとして知られる八朔の出荷が始まった。県内トップを切って出荷を始めたのは発祥の地として名高いJA尾道市因島営農センターだ。広島市中央卸売市場では14日に初売りとなり、駆け付けた農家とJA役職員は今年産の品質をアピールしながら仲卸や店舗関係者に試食を配布し、販売協力を呼び掛けていた。

 今年産は大きな風雨の害も無く、果皮が滑らかで美しい外観に仕上がった。また、秋以降に適度な降雨があったので果実肥大が良く、例年以上に減酸歩合も良好だ。入荷した1.5㌧の果実はせりにかけられ、贈答用に使われる上位等級品はキロ当たり520円の価格で取り引きされた。

 農家代表の田頭孝通さん(63)は「老舗産地の名に恥じない上品質な果実に仕上がった。関係機関と協力して販売を盛り上げ、先達が築いたブランドを守りたい」と話す。間もなく県内各地からも出荷が始まり、4月上旬まで販売される。県内全体で6470㌧(昨年比90%)の生産量を見込む。                          (南部)