広島県内農業ニュース

長期熟成の美味しさ「こだわり紅八朔」が出番 JAくれ選果場

2015.04.21
県内農業

 南部・こだわり紅八朔独特のコクとまろやかさが際立つ「こだわり紅八朔」の出荷が始まった。品種が持つおいしさを最大限に引き出そうとJAくれ選果場が商品化したもので、通常より3カ月以上長く樹上に成らせ、完熟状態にした産地プライベートブランド(PB)商品だ。

 長期間の樹上熟成により糖度が1上がり、酸味がまろやかになるという。気温が高い季節の販売になるため、専用フィルムで個包装して出荷している。広島市中央卸売市場では商品コンセプトと品質の高さが市場関係者から評価されており、1㌔あたり350円で取引されている。広島市内の百貨店や果物専門店では広島発の春の贈答品として高い人気を誇り、固定客が増えている。

 JA広島果実連の秋光伸彦技師は「鳥獣害や寒波被害のリスクを乗り越えて出荷できる農家苦心の商品だ。広島が誇る歴史ある品種のおいしさを再発見してほしい」と話す。4月下旬まで販売される。

(南部)