広島県内農業ニュース

シャクヤクの産地守る 大和町特産シャクヤク出荷最盛

2015.05.27
県内農業

 広島中央・しゃくしゃく出荷ピーク三原市大和町のJA広島中央出荷場で、特産のシャクヤクの出荷が最盛期を迎えている。シャクヤクは、同町萩原地区で新たな特産品を作ろうと、1992年に産地化に乗り出した作物。高齢化が進む中、何とか産地を守ろうと、JAと協力して栽培に取り組んでいる。同町の生産量は県内の7割を占める。

 同組合は、新規生産者を呼び掛けるなど、組合員の確保に努めてきた。発足当初10人だった組合員は、高齢者のメンバーが一部入れ替わり、現在11人が栽培に励む。作付面積は発足時より25㌃増え、現在60㌃で栽培する。「華燭の典」など定番の品種に加え、新品種を毎年取り入れ、現在は12品種を栽培している。

 今年は、4月の長雨の影響で生育が心配されたものの、着色が良く、上々の仕上がりになっている。2015年度は3万4000本の出荷を見込む。出荷は5月下旬まで続く見通しで、全国に出荷する。組合員は露地で収穫したシャクヤクを大きさごとに4階級に選別したものを50本ずつ箱詰めし、出荷場へ持ち込む。

 生産組合の柳谷康春組合長は「先輩が作り上げてきた産地を守り、今まで以上の高品質なシャクヤクの栽培に取り組みたい」と意気込む。

トメ

(広島中央)