広島県内農業ニュース

東広島市黒瀬町 地産地消にこだわって作る「かりんとう」が話題を集める

2015.10.13
県内農業

 広島中央・かりんとう東広島市黒瀬町の「香木堂」が地産地消にこだわって作る「かりんとう」が話題を集めている。地元産の野菜や酒かすなどの食材を使ったかりんとうは、「一度食べたら止まらない」と評判だ。「香木堂」の原点はJA産直市「となりの農家」にあると代表の池田久美さんは話す。

 池田さんは2003年、穀物と野菜が中心の玄米菜食が味わえる喫茶店を開業した。10年から「となりの農家黒瀬店」と連携して、地元の旬の野菜を使ったスイーツを週替わりで考案し、販売するようになった。産直市を通じて地元の農家と触れ合い、新鮮な野菜のおいしさ知ったことで、地元の食材を大切にする気持ちがより一層強まった。

 「子どもたちに安心して食べてほしい」と商品化したかりんとうは、口コミで評判が広がり、現在10種類以上を製造する。酒どころ西条の「酒かす」を使った「酒粕かりんとう」は、蔵元ごとに製造し、現在5社の蔵元の商品がある。蔵元によって風味に特徴があり、その違いをきき酒のように楽しめるのが人気の秘訣だ。他にも、地元産のエゴマやゴボウ、県内産のレモン、ちりめんじゃこなどの食材を使った味が揃う。生地には国産の小麦粉とミネラルたっぷりの蒲刈産の藻塩を使用。生地をうどん状にし、植物油で揚げた細めのかりんとうで、カリカリとした食感で食べやすい。添加物の使用を最小限に抑え、素材のうま味を生かした素朴な味わいは体にも優しく、子どもから大人まで幅広い層から人気が高い。

 池田さんは「地元の酒造会社のみならず、47都道府県の酒粕かすかりんとうを作りたい。地元の活性化に貢献し、恩返しがしたい」と話す。「香木堂」のかりんとうはJAとなりの農家全店で販売している。

(広島中央)

トメ