ＪＡ広島中央は、小規模葬専用の会館「ＪＡまごころ会館西条」を東広島市西条町に新設した。近年の葬儀スタイルの変化や新型コロナウイルス感染拡大の影響で家族葬や小規模葬の需要が急増したことに対応した。１１月１０日から営業する。
　同ＪＡが４～９月に扱った葬儀のうち、小規模葬の割合は、１７２件中１３４件で約８割。２０１８年度は３割で、コロナ禍から急増している。既存の葬祭会館の小部屋を小規模葬向けに充ててきたが、需要の高まりを受け、専用会館を開設した。「まごころ会館」は４会館目。
　専用会館は、鉄骨造り平屋建て延床面積１８３平方㍍。残された家族の気持ちに寄り添った施行で、故人との最後の別れをゆっくりと過ごせることがコンセプト。最大５０人が収容できる式場の他、家族室、キッチン、風呂などを備える。貸し切りでゆったり利用できる。専門のスタッフが２４時間、年中無休で対応する。
１１月６、７日には内覧会を開いて斎場設備の見学の他、終活イベント、ミニ産直市も行った。９日には人形供養祭を開くなど、地域住民とのふれあいを大事にする。遠方の参列者のために、葬儀のオンライン配信サービスも検討している。
　オープニングセレモニーでＪＡの河野孝行組合長は「ＪＡの総合力を発揮し、真心のこもったサービスを提供することで地域社会に貢献したい」と話した。