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【JA呉】「お宝えだまめ」収穫機に手応え

2022.08.17
県内農業

 呉市特産の「お宝えだまめ」を栽培する倉橋お宝えだまめ生産部会は8月上旬、同市倉橋町でエダマメ収穫機の導入試験を行った。収穫機は1条刈りで、手放し運転も可能。葉くずを取り除き、さやだけを収穫することで、引き抜きからもぎ取りまでの作業時間短縮につなげる。

 同部会は生産者の高齢化が進み、出荷量が年々減少している。歯止めをかけようと試験的導入に取り組んだ。JA呉とJA全農ひろしまが協力した。

 エダマメを栽培する前本龍治さん(43)の圃場(ほじょう)では、収穫作業の時間短縮が見込めたものの、条間や畝間、着莢(ちゃっきょう)の位置が機械に合わないなどの課題も見つかった。

 前本さんは「課題はあるが、あっという間に収穫できる。少しでも労力が軽減でき、エダマメを作ろうと思う人が増えるとうれしい」と話す。

 JA倉橋営農経済センターの岡田正明副センター長は「生産者と対話を重ね、産地を盛り上げるために努めたい」と」話した。

 「お宝えだまめ」は、傷がないことや一つのさやに2粒以上の豆が入っていることの他、色や実の厚さなどを厳しく選別して出荷。収穫の他、脱莢や保管作業などにも労力がかかる。

 今後は試験圃場を設置し、来年産は機械で収穫できる栽培法に変えるなど、検討を重ねる予定だ。