広島県内農業ニュース

山菜の王様「タラの芽」出荷始まる

2014.01.21
県内農業

 広島市佐伯区湯来町は1995年から町をあげてタラの芽の栽培に取り組み、寒冷気候の休耕田を利用するなど良好な栽培技術により、「湯来町のタラ芽」というブランドを確立してきた。現在15軒の農家が、ほ場で育てた木から一芽ずつ残して株を切り分け、水を張った発泡スチロール箱に並べハウスの中でビニールを覆い、ふかし促成栽培を行っている。

 湯来町農事研究会山菜(タラ)部会は16日、タラの芽の出荷講習会を開いた。会員の宮本ヨシ子さんが栽培するハウスに生産者12人が集まり、Lから2Sまでの出荷規格や集荷スケジュール、温度や水の管理など伏せ込み後の栽培技術についてJA広島市の上川泰彦営農指導員が説明した。同部会の迫田実会長は「宮本さんのタラの芽は予想以上に良いものが育っている。タラの産地として良質なものを消費者に届け、ひと足早い春の味覚を楽しんでほしい」と語った。少量ではあるが6日から出荷が始まり、温度管理などを徹底することで3月20日までの間、16,000パックの出荷を見込む。

 タラの芽は黒いトレイにパッキングされ、「山菜の王様 湯来町タラの芽」のラベルを付けて店頭に並ぶ。価格は1パック200円(2Sサイズ11本入)から300円(Lサイズ6本入)。料亭などでは季節の高級食材として重宝されている。

(広島市)