広島県内農業ニュース

JA広島中央産直市「となりの農家黒瀬店」地元大学生ら壁画制作

2016.02.24
県内農業

広島中央・産直市に壁画描く JA広島中央の産直市「となりの農家黒瀬店」の外壁(6㍍×4㍍)に、広島国際大学の学生が壁画を描き、地域を盛り上げている。周辺地域を活気づけ、賑やかさを取り戻すそうと、JAが地元にある同大学に制作を依頼。課外活動で芸術部に所属する1、2年生の7人が絵を描いた。
 JAの経営理念「あったかーい大地をめざし」をテーマに、金澤愛梨彩さん(20)が青空や木、川などの自然豊かな風景をデザイン。全員で2日間かけてペンキで描き、13日に完成した。部長の米田梨緒さん(20)は「壁画は初めてで、全体のバランスが難しかった。どの世代の人も癒される絵に仕上げたかった」と話す。
 「となりの農家黒瀬店」がある国道375号線は、2015年3月に東広島呉自動車道が全線開通したことで、車両の通行量が減り、沿線の店舗や飲食店は来客が減るなどの影響を受けている。同店の15年4~12月の月平均来客数は6800人と前年より5.6%減。月平均売上は640万円と前年の5.6%減で、10年のオープン以降、初めて減少した。JAはこれを食い止めようと、農産物の並べ方を生産者ごとから品目ごとに変更した他、品薄な場合に他の2店舗から商品を運搬し補充するなどの努力を重ねている。しかし回復傾向にないことを受け、壁画を皮切りに、地域を活性化させようと企画。地元大学と連携することで、学生にも地域や農業、農畜産物への関心を深めてもらう。
 JA直販課の溝西優課長は「地元を盛り上げ、地域の人に愛される店舗にしていきたい」と意気込む。
(広島中央)