広島県内農業ニュース
【ひろしま・三原】加工用ジャガ収穫開始 肥大玉数良好
2025.07.15
県内農業
三原市の久井町ばれいしょ部会は7月5日、加工用ジャガイモの収穫を始めた。8月に販売開始する数量限定ポテトチップスの原料としてカルビーポテトと出荷契約を結ぶ3法人が約4㌶で栽培。収穫は7月下旬まで続き、約60㌧の収穫を見込む。
今年は、植え付け後の低温により一部の圃場(ほじょう)で生育の遅れが見られたが、5月以降の好天により順調に生育し、肥大や玉数は良好。例年に比べて少雨だったため帯水による湿害もほとんど見られず、高品質なジャガイモに仕上がった。
収穫前にはJAひろしま久井中央支店で出荷説明会を開き、生産者やメーカー担当者、JA職員など7人が規格や出荷までの概要を確認。各法人の圃場で収穫したジャガイモを並べ、生育状況を共有した。
収穫は、出荷会議で調整した計画に従い、部会で保有する自走式ハーベスターを順番に使って行う。1列ずつゆっくりと掘り上げ、作業員がコンベアーに流れてきたジャガイモを手作業で選別し、腐敗や病気などの規格外を取り除く。
8日に収穫を始めた同部会の(農)たかさごは、1.4㌶で栽培し、20㌧の出荷を計画する。昨年イノシシ被害を受けたため、今年から獣害対策に電気柵を設置。栽培は、JAの営農指導員による指導のもと、定期的な防除や除草などの栽培管理を徹底する。同法人の前沖光典代表は「法人一丸となって丹精込めて栽培し、獣害も無く無事に収穫を迎えることができた。久井町産のジャガイモを使った美味しいポテトチップスを多くの人に届けたい」と話した。