広島県内農業ニュース

水稲こよみポスター型作成 冊子と併用し良質米生産へ

2019.12.04
県内農業

 JA庄原は、ポスタータイプの2020年度「水稲栽培ごよみ」を完成させた。昨年まで、肥料・農薬の予約注文書と一体の冊子だったが、生産者の要望に基づいて一新。生育段階に応じた、水田の水管理や病害虫防除などを月別に大きく、分かりやすく掲載し、良質米の生産を後押しする。

 こよみは横53㌢×縦75㌢。従来の約4倍の大きさでカラー。水稲生産者の多くが年を重ね「大きく見やすいこよみを作成してほしい」などの要望を受け、9月から内容の協議を重ねた。

 JAの1等米比率は96.4㌫(11月20日時点)だが、近年は出穂期の高温により、乳白粒や心白粒などの影響が出始めている。生育段階に応じた、水管理をイラストで示し、高温対策を重点的に掲載。今年、県内で大きな被害が確認された、ウンカ類の対策も載せた。農薬名の横は施用日を記入でき、作業の記録漏れを防ぐ。

 施肥設計は、従来の銘柄を集約し、15㌔袋の「早生い~ね755」を採用。消費者が求める良質で安全・安心な米作りを進めると同時に、省力化につなげる資材と低コスト資材の拡大を訴える。

 野津山幹文米穀課長は「米の出来は、農家の所得に直結する。病害虫と雑草の写真が載った冊子と併用することで、良質米を生産してほしい」と話す。11月の訪問日などで生産者に配付したほか、JAグリーンや生産資材店などでも配布する。

(庄原)