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【JA広島北部】全役職員を対象に鳥獣害対策基礎知識研修会、対話を通じて知識を共有

2022.12.06
県内農業

 JA広島北部は11月24、25日、安芸高田市の同JA本店で役職員全員を対象に、鳥獣害対策基礎知識研修会を開いた。同研修会で全役職員を対象とするのは初めて。訪問活動などを通じて組合員や地域住民に知識を共有する。2日間で276人が受講。担当部署でなくても、組合員などに接することが多い職員が基礎知識を身に付けることで、地域の鳥獣害被害減少に役立てる。

 研修会では、鳥獣害対策の専門家である同市の栗栖伸明さんと北広島町の上田翔さんを講師に招き、鳥獣被害が増える原因や被害を拡大させない対策、電気柵などの対策の基礎知識を学んだ。栗栖さんは「山の10頭より加害個体である里の1頭を捕獲することが重要」と話した。

 同JA管内では、行政やJAが対策を年々強化するが、猟師の高齢化や耕作放棄地の増加により人里が栄養源となり、被害は減っていない。また、鳥獣害被害で離農する農家も増えており、被害の問題は深刻化している。

 JA企画振興課の三戸法生さんは「地域全体で取り組むことが大切。組合員や地域住民との対話を通して知識を広め、被害を少しでも減らしていきたい」と意気込んだ。