広島県内農業ニュース

【ひろしま】ナス生産拡大へ 産地間連携で技術共有 生産者が連携し生産振興

2023.10.12
県内農業

 JAひろしまは、産地間連携で全域振興品目に指定するナスの生産振興に取り組んでいる。2021年度から各地域の営農指導員が協力し、情報を共有。本年度4月の合併を機に、本格的にJAと生産者同士が連携し、県産ナスの生産拡大とブランド確立による農業者の所得増大を目指す。
 安芸高田市で露地野菜を生産する株式会社モスファームすずなりは、新たな露地野菜の栽培を検討するなか、同市で古くから栽培されているナスに興味を持ち、栽培技術を学びたいとJAに相談。22年、同JA広島中央地域野菜振興協議会ナス部会の仲田勝信副部会長(70)の圃場(ほじょう)を訪れ、剪定や誘引、農薬の散布適期などを学び、本年度から約60㌃でナスの栽培を始めた。同社部長の柴田尚秀さん(43)は、「今後も栽培技術を教わり、高品質なナスを栽培していく」と意気込む。
 同部会がある東広島市は県内有数のナス産地で、96人が約7.7㌶で栽培する。特産ナス「なす坊」のブランドを確立し、地域全体で生産振興に力を入れている。
 9月下旬に、同社の圃場(ほじょう)を訪れた仲田さんは、生育状況や水分管理、剪定方法などを確認し、「筑陽ナス特有の細長くツヤがあり良質に仕上がっている。十分な出来」と話した。
 今後、JA営農指導員や生産者同士の情報共有で意識統一を行い、管内全域でナスの生産振興を進めていく。