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【ひろしま・佐伯中央】オリジナル商品で地元産の魅力PR「津田いちご酢」開発

2024.02.06
県内農業

廿日市市津田のワイ・ワイファームの水田耕太さん(39)と大竹市の三国酢造株式会社が共同開発した「津田いちご酢」が、同市の道の駅スパ羅漢や産直市「ひふみ市場」などで好評だ。無添加素材とたっぷりの果肉感が特徴で、2023年9月から約500本を販売。規格外品の有効利用として、イチゴ栽培の盛んな同市とイチゴのPRに一役買い、地域の活性化にもつながっている。
 2017年に就農した水田さんは、現在2連棟のハウス約5.4㌃で、イチゴ3300株を栽培。JAひろしまはつかいち苺部会で栽培技術を磨く。同市のイチゴ産地のPRや付加価値向上に、若手農家とプロジェクトチームを結成し、積極的に活動する。
 自ら育てたイチゴの加工品を通じて、収穫シーズン以外にも地域のイチゴを楽しんでもらいたいと考えた水田さんは、飲み物やドレッシングなど多様な用途で使える「いちご酢」の開発を決意。水田さんの思いに賛同した三国酢造の国木昭宏代表(57)と共に試行錯誤を重ねた。果肉を多く残すと種も多く残り、果肉と種のバランスを調整するのに苦労した。加工を担当した国木代表は「ストレートでも飲めるように調合を繰り返し、イチゴの風味を生かす逸品に仕上げた。ぜひ多くの人に味わってほしい」と話す。水田さんは「地元産の安全安心な無添加の素材にこだわっているので、お土産としてはもちろん、毎日の食卓の供にもおすすめ。将来は、地域の特産品として全国展開を目指したい」と意気込む。
 地域のPRにつなげようと、商品名に自ら栽培する地名入りのイチゴ「津田いちご」を入れ、同地域の魅力や活用レシピなどを紹介するオリジナルミニリーフレットも商品に添えた。「津田いちご酢」は、そのままや炭酸で割って飲んだり、ドレッシングやお菓子、料理の隠し味などに使って楽しむ。価格は200㍉㍑入り1000円。