ＪＡ広島市は全支店の支店長を対象に、県警察による金融防犯訓練および特殊詐欺未然防止にかかる声掛け訓練を行っている。９日から25日まで４回行い、防犯体制の整備・充実を図る。

　緑井支店では９日、実際に起こった強盗事件をもとに訓練。緊迫した雰囲気のなかで窓口職員が対応した。特殊詐欺においても実際に起こっている手口への対応を訓練した。

　安佐南警察署によると、県内の特殊詐欺発生件数は10月末時点で１２３件、被害額は３億３５００万円で、いずれも前年より増加しているという。金融機関を狙った強盗は近年全国的にも減少傾向にあるが、役割分担やカラーボールの位置確認、特徴を記入することなどの指導を受けた。

　同支店の新村嘉規支店長は「常日頃から意識した行動をとっていなければ、とっさには対応できないので、今一度非常の際の行動を見直したい」と述べた。

　同ＪＡ保安対策本部の住田克俊本部長は「いつどのような状況が発生するかわからないので、日頃から防犯意識をもって業務にあたってほしい」と話した。