広島県内農業ニュース
【福山市】JA福山市で「産直市!!20%UP(ニーマル・アップ)運動」を展開 表彰式開く
JA福山市では、自己改革の柱である「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」の実現に向け、昨年度より「産直市!!20%UP(ニーマル・アップ)運動」に取り組んでいる。この運動は、地域の生産者が産直市への出荷量や販売額を前年より20%以上増やすことを目指して、意欲的に農産物の生産と出荷に取り組んでもらうもの。
5月30日には、同JA本所にて表彰式を行い、昨年度に顕著な実績を挙げた生産者とふれあい市部会を表彰。占部浩道組合長が代表者へ表彰状を手渡した。運動要領で定める基準を達成した生産者145人と3つのふれあい市には、奨励金が贈られる。占部組合長はあいさつで「この取り組みは、厳しい農業環境の中で少しでも生産者のモチベーション向上につなげたいという思いから始めたもの。地域農業の担い手としてこれからもご尽力いただき、農業振興への力添えをお願いしたい」と激励した。
福山市多治米町の猪原正章さん(60)は、農産物直売所「FUKUYAMAふくふく市」への出荷販売点数が最も多かったことで1位を受賞。ふくふく市の開店当初から出荷を続け、現在は主にコマツナを栽培している。猪原さんは「特別な取り組みをしたわけではないが、毎朝欠かさず出荷をしてきたことがこうして評価されとてもうれしく、励みになる。これからも地域の皆さんに喜んでもらえる野菜を作っていきたい」と笑顔を見せた。
表彰式後には、農産物直売所のコンサルティング業務に取り組まれている株式会社シンセニアンの代表勝本吉伸氏を招き、「売れる農産物作りと6つの売り方の工夫」と題した基調講演を実施。参加者は、直売所出荷で売り上げを伸ばすための具体的なヒントや市場ニーズへの対応策など、熱心に耳を傾けた。
同JAでは、今年度も引き続き同運動を継続。地域農業の振興と生産者の意欲向上を図り、地域の消費者とのつながりを強めながら、産直市を通じた持続可能な地域農業の実現を目指す。