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【福山市】JA福山市農業塾で特別講座を実施 39人の塾生が実践を通じて栽培基礎を学ぶ

2025.08.12
県内農業

 JA福山市では、地域農業の担い手育成を目的に、農業の基礎知識を学ぶ農業塾を管内4会場で開講している。8月1日には、南部地域3会場の塾生を対象に、福山市千代田町にある「食と農の交流館」で特別講座を実施。39人の塾生が座学と実習で高温対策や育苗管理、夏野菜のせん定のポイントなどを学んだ。
 座学では、同JAの営農指導員が講師となり、栽培における高温対策としてマルチや遮光ネットの使用方法、摘果・摘葉の徹底、朝夕の少量多回数の潅水などについて解説。また、秋野菜の種まきをする際の注意点を説明し、年内収穫が見込める早生品種を活用して、育苗に挑戦してみようと呼びかけた。併せて、土づくりと育苗のコツをデモンストレーション形式で実演。参加者は実際に土を手に取って感触を確かめたり、品種ごとの種まきの方法について質問をしたりして、熱心にメモを取った。
 実習では、交流館に併設する研修ほ場を使ってナスやオクラ、トマトなどのせん定作業を体験。「失敗しても大丈夫。まずはやってみよう」と講師からアドバイスを受けると、参加者は質問を繰り返しながら積極的にはさみを入れて作業に取り組み、「土や苗の扱い方を実際に見ることができ、より理解が深まった」「早生品種を選んで育苗に挑戦してみたい」と意欲を見せた。講師を務めた営農経済部組合員課の髙橋康一係長は「参加者の熱心な姿が印象的だった。今後も、塾生の声を聴きながら特別講座を行い、産直出荷会員の増加へつなげたい」と話した。