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【広島市】新たな挑戦へ 山本農園ピーマン栽培開始

2025.08.19
県内農業

 広島市安佐南区沼田町吉山で「山本農園」を営み、40㌃のハウスでミズナ、コマツナを栽培する、JA広島市の組合員、山本真也さん(44)。今年から2㌃のハウスで220本のピーマン栽培を始めた。
 大学で造園を学んだ山本さんは卒業後、イギリスへ留学。豊かな農地に心を動かされ、就農を決意し帰国後、群馬や山梨の農園で農業を学んだ。安佐北区白木町の農園でも学び、「ひろしま活力農業経営者育成事業」の研修を経て、吉山地区で山本農園を開いた。ミズナ、コマツナを主軸に栽培している。自然豊かな環境が残る吉山の地は、地元の人たちの温かい人柄、市内中心部へも近く新鮮な野菜を届けることができる、と山本さんにとって就農するには最適の場所だった。
 以前から果菜類の栽培に興味を持っていた山本さん。同JAが吉山地区でピーマンの作付誘導を行っていることや、圃場に灌水システムを導入したことにより主軸の葉物栽培にかかる手間が少なくなったことが契機となり、今回ピーマン栽培に踏み切った。初めての挑戦で、剪定のタイミングなどすべてが手探り状態で苦労したが、仲間や同JAの地域総合サポーターの支援を受け、順調に生育している。
 「農業は大変だけどやり方次第で楽しめる。ひとりではできない仕事なので、従業員が働きやすい環境で収益も上げて継続できるようにしたい。ピーマン栽培に早く慣れて、軌道にのせたい」と力を込めた。最後に山本さんは「ピーマンを生のまま縦半分に切り、甘辛く炒めたひき肉をのせて食べるのがおすすめ」と笑顔で話した。
 山本農園のピーマンは、市内近郊のスーパーなどに10月頃まで出荷される予定。