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【ひろしま】「比婆牛」消費拡大へ 料理人対象産地ツアーに力 実態や情景などの価値伝達 新たな料理の探求

2025.09.16
県内農業

 広島県はブランド和牛「比婆牛」の魅力発信や消費拡大に向け、料理人を対象とした産地見学ツアーに力を入れる。「比婆牛」の生産を振興するJAひろしまなどが協力。消費者への生産現場の実態や情景などの価値の伝達、うま味を最大限に引き出す新たな料理の探求などでブランド化を促進する。
 8月25日に開いたツアーでは、庄原市の広島県立総合技術研究所畜産技術センターで広島和牛の歴史や県種雄牛などを学んだ後、「比婆牛」約100頭を飼養する、同JA西城肥育センターを見学した。同JA西城生活センターでは、肉の部位の特徴を聞き、リブロースやバラ、外モモなど5種類を食べ比べ、6項目の評価表に点数を記入した。
 日本料理「肉割烹 まさ※?」店主の平賀正樹さん(40)は「出荷のタイミングや餌、管理など、学びが多かった。「比婆牛」の魅力を多くの人に伝えていきたい」と話した。
 県畜産課の小川寛大課長は「生産現場や背景を知ってもらうことで、食材に愛着がわく。料理人と消費者の満足度を高めながら、ブランド力を向上させていきたい」と話す。
 産地見学ツアーは、多様な主体と一緒に県産食材のブランド強化を目指す県の事業「おいしい!広島」の一環。料理人を対象にしたツアーは2024年度から開いている。